concept
住まいはあなたらしく生きるための『人生を変える道具』です。
満たされた自然の中で〝あなたがあなたらしいと感じる『わたしに還える家』〟を手に入れて欲しい。それが私たちの思いです。
住まいは道具です。サイズがサイズなだけに大道具ということもできます。 道具であれば、その使い道があるはずで、 使い道次第では、たどり着く目的地が異なってくるのも道理。などと、なんだか禅問答のようなお話になるわけですが、そもそも住まいは空間そのものですから、どうしても哲学的になってしまいます。
禅と深い関わりのある茶室。それが小宇宙と言われるように、空間には哲学やスピリチュアルが似合いますね。
そもそも、住まいは風雨や寒さ暑さからカラダを守るための道具です。車は「移動の道具」ですし、洋服が「身を包む道具」であるように。本質という、ちょっと堅苦しく感じるかもしれない視点で観ると、住まいはそんな役割を持った道具だと思うのですが、いかがでしょうか?
しかし住まいは空間そのものであり、空間には哲学が似合うので、住まいにも哲学が似合うように思います。 そこで、こんなスピリチュアルな考えを採用してみてはいかがでしょう。
住まいは『人生を変える最高の道具である』と。
こんなことを考えるようになったのも、これまでに400棟を超える数の〝建築家住宅〟を建ててきたことに大きく関係します。 建築家が設計するのですから、さぞかしこだわりのある方々がオーダーするのだろうと思われるかもしれませんが、すべてがそうというわけでもありません。 多くの場合は、「魅力的なデザインにしたい」とか「使い勝手のいい空間にしたい」という方が大半です。最近では「パッシブデザインにして地球環境にもやさしい省エネ住宅を質の高いデザインでつくりたい」という方も増えてきましたが、まだまだデザイン志向の人の方が多いようです。
ただ中には、今自分たちが抱えている人生の状況を乗り越える道具として〝意識的に〟住まいを建てたいという方からのご相談もあって、そんな時には『人生を変える最高の道具』としての住まいという共有イメージを持ちながら家づくりが進んでいくので、目的が明確でいつにも増して使命感に燃えるのも事実です。 そしてその明確な使い道に従うように、住まいが人生を変える道具としての機能を発揮した時には、それに携わった私たちも感動を覚えることになります。
このコンセプトを読んでいるあなたは、住まいを「魅力的なデザインにしたい」とか「使い勝手のいい空間にしたい」というご希望をお持ちでしょうか? または「パッシブデザインにして地球環境にもやさしい省エネ住宅を質の高いデザインでつくりたい」とお考えでしょうか? それとも、今自分たちが抱えている人生の状況を乗り越える『人生を変える最高の道具』として住まいを使いたいとお考えでしょうか?
まずはその〝目的〟=〝使い道〟を詳しくお聞かせいただく(ヒアリングのプロセス)ところから、私たちの家づくりはスタートします。
ウイズコロナの時代が日々証明しているように、すべてはつながっています。 遠いジャングルで変異したウイルスが世界中に広がっていく脅威がフィクションでないことは、もはや誰もが知っている事実です。 コロナ禍が「郊外に住みたい」という行動の引き金になり、アメリカや中国で建築ラッシュとなって木材不足になった結果ウッドショックが起こり、この日本でも木材の価格が高騰しました。
すべてはつながっているのです。
そして、これもよく言われる事実ですが、 森が海を育て、海が森を育てます。生態系はすべてつながっています。
その自然の生態系に人間の営みをプラスするとき、こう言い表すこともできそうです。 森が人を育て、人が森を育てる、と。 自然に包まれた人にも地球にも豊かな影響を及ぼす環境で育てば、豊かな感性が芽生え、やがてその人が豊かな自然づくりへと貢献していくと考えるのは不自然なことではありません。
すべてはつながっています。
空間には侮れないチカラがあって、それを建てた人の意思がそこに宿り、その空間に住まう人の感性へと意識的に働きかけます。 だからこそ、自分とは何か、どう暮らしたいのか、どう生きたいのか、どんな人生にしたいのかを意識的に考えることはとても大切なことではないでしょうか。 そこにも確かなつながりがあるのですから。
その意識的な考え(目的)に応えるように、 私たちは幾つかの家づくりのコースをご用意しています。
あなたは、シンプルな自由設計で思うような空間を実現したい人でしょうか? それならば建築家やデザイナーに設計を依頼するコースが最適です。
あなたは、まだ自分の考えがまとまらず、まずは家づくりのことを学ぶことからスタートしたい人でしょうか? それならば様々なデザインのたたき台をご用意したフォレストバーンというエコハウスが最適です。
あなたは、高性能とローコストを両立させたいと願う人でしょうか? それならばミニマムに暮らすことを提案する〝新しい家づくりコース〟が最適です。
さあ、住まいという最高の道具を使って、あなたならどんな〝人生の目的〟を叶えますか? あなたの道具にはどんな仕掛けが隠されていて、どんな〝日々の楽しみ〟を味わうことができるのでしょう?
この住まいという道具には〝小さな居場所〟をたくさん仕込むことができます。
陽だまりキッチン、カフェ土間、階段デン、どこでもダイニング、家族ライブラリー、緑の屋上、回遊リビング、みんなのワークショップ、収穫土間テラス・・・あなたがあなた本来の姿に還える家に在って欲しいと願う〝小さな居場所〟を、どうぞ想像してみてください!
私たちは今、『リペラブルハウス』という新しいコンセプトを開発中です。 直訳すれば『自分で修繕できる家』という考え方で、ハーフビルドとプラスすることで、DIY感覚で自分の住まいの仕上げに参加することができ、同時にコストダウンも実現できるものです。
ウッドショックによって建築工事費は高止まりしたままです。このままでは多くの方が住宅を新築することが難しくなると感じていて、〝ハーフビルド〟と〝リペラブル〟を組み合わせた〝新しい家づくりコース〟ができないかと、そのシステムをデザインしているのです。
私は家づくりに関する著書も多く、多様な建主様、様々な建築家、優秀な工務店、サスティナブルなエコ素材メーカーとの直接の交流の中で、家づくりでできることや理想の住まいについて多くのことを学んできました。 九州大学ユーザーサイエンス機構のアドバイザーを務めさせていただいた経緯から、インクルーシブデザイン研究所のアドバイザーも務め、住まい手の思いを〝共にくみとって〟住まいという形へとデザインしていく手法も確立させ、日々、住まいという空間にできることを研究しています。
※インクルーシブデザイン/アメリカ発のユニバーサルデザイン。ワークショップによってエクストリーム(最も程度の高い)な参加者のニーズに対する答えを引き出し、それを一般生活者のニーズに応える形へと進化させていくデザインアプローチが特色です。詳しくは、私が共著者として参加している『インクルーシブデザイン』(学芸出版社)をご参照ください。
この研究活動の中から、住まいを『人生を変える最高の道具』と見立てる家づくりの考え方も生まれてきました。 人間社会も自然も一つにつながっている〝循環〟という視点や、その循環の中で誰をも阻害することなくやさしく包み込み含んでいく(インクルード)インクルーシブデザインという考え方は一つにつながっています。
そしてその循環に、自分らしい姿勢で参加する道具としての住まい。それは自らの生き方の表明に他なりません。
住まいは、あなたがあなたらしく生きるための、人生を変える最高の道具です。 その使い道を〝共に考える〟家づくりを、どうぞお楽しみください。
A5版カラー48ページ
私たちの家づくりの詳しい内容は、小冊子「広場に出よう」にて解説しています。さまざまな事例や理想の進め方をカラー写真で紹介したA5版48ページの充実した内容です。オンライン相談をする際などにお手元にあると、視覚的な理解促進に役立ちますので、ぜひご一読いただければと思います。
小冊子「広場に出よう」は、gallery『おうちと食卓、時々コーヒー』オンラインストアにてお求めいただけます
500円/1冊
●ただ今家づくり相性診断をご利用の方でご希望があれば『広場に出よう』を無償にて進呈中!
私たちは『おうちと食卓、時々コーヒー』という小さなコラボギャラリーを 運営しています。キッチンを中心にした大きなリビングのようなギャラリーです。そこでは、お互いをリスペクトし合える人が集い、イベントを開催したり、家づくりのこと(その情報提供やご相談受付)、食卓周りの暮らしの道具、そして 時々はコーヒーなどをご用意して、皆様のご来場をお待ちしております。
オンライン家づくり相談開始しました。
まずはお気軽にフリーダイヤルにお電話ください。
0120−2610−83
オンライン相談ご希望の方はメールにてご希望の相談時間をお知らせください。
インクルーシブデザインを用いた私たちの家づくりにご興味のある方、家づくりの相談をしてみたい方、などご気軽にご相談ください。
最後に第16代ローマ皇帝でストア哲学者でもあるマルクス・アウレーリウスのこの言葉を引用させていただきます。
………無用な悩みの種は君の主観にしか存在しない。全宇宙を君の精神で包容し、永遠の時を思いめぐらし、あらゆる物の誕生から分解に至るすみやかな変化を冷静に見つめるがよい。それによって君は、たちまち広々とした所へ出ることができるであろう………
プロトハウス事務局代表
デザイナー インクルーシブデザイン研究所アドバイザー
桑原あきら